真に日本人のためのカマクラデントフェイシャルオーソピディクスの矯正治療法

現代矯正治療法は, 1900年アメリカはセントルイスで誕生しました. 元祖千利休に相当するのがエドワード・アングル先生.

ExaminationRoomOfEdwardAngle
元祖矯正医エドワード・アングルの診療室

その後, 生花におけるように, さまざまな流派にわかれました.
矯正臨床に抜歯の概念を導入したチャールズ・ツイードの方法.


逝去直前に, 母校に$10,000,000の寄付をして, わたしを黙らせたウィック・アレキサンダー先生のKISS法の異名を持つヴァリ・シンプレックス法などなど・・・

IndianaUnivSegmentedArchTechnique
10本のワイヤーがいちどきに口に入るインディアナ大セグメンテッドアーチテクニック

それらのなかで, カマクラデントフェイシャルオーソピディクスにてルーティンに行われているのは, リケッツ先生のバイオプログレッシブ法と源流を一にするチャールズ・バーストン教授創案のセグメンテッド・アーチ・テクニックです.

セグメンテッド・アーチ・テクニックの創案者バーストン教授
セグメンテッド・アーチ・テクニックの創案者バーストン教授

バーストンはそれまで定性的に行われてきた矯正治療を理詰めで定量的に評価することにその数理的才能を駆使されました.
我が矯正歯科鎌倉 dentofaco において独自に発展したMEMO法は, このいちどきに10本ものワイヤーが入る, 言わばバルキーなテクニックを, 最大3本のワイヤーで表現し, しかも, 我が国における矯正法の多くが, アメリカでの方法の受け売りに終始しているのに反し, 真の日本人に合わせた矯正法なのです.

MEMOMechanics
MEMO法におけるセラミック・アプライアンス

多くの矯正法が, レベリングすなわちデコボコした歯を並べてゆく時期とバーティカルコントロールを別個に行って行くのに対し、同時に行って行く. ここで, 3か月の治療期間の短縮化.

AnteriorRetractorMEMOTechnique
6前歯同時移動で他より6ヶ月の治療期間短縮を約束するMEMO法

通常の4番目の歯を抜歯する方法では, まず, 左右の犬歯を一人歩きさせて奥まで行き着いたら, 4本の前歯をと, 2段階に分けて後方移動させてゆきます. MEMO メカニクスでは, En-Masse(アンマス)といって, これら6歯を一塊として一時に後方移動させてゆきます.ここで, さらに6ヶ月の矯正治療期間の短縮が約束されます.

P.K. トーマス, スチュアートに匹敵する青木咬合理論
P.K. トーマス, スチュアートに匹敵する青木咬合理論

タクシーに乗って行先を告げずにただ黙っていてもどこにも行きつかないように, 矯正治療においても, 最終的な生理的咬合のビジョンがなければ, ただ適当な位置に歯を並べたとしても , 神経や筋肉が決めた位置に歯の噛み合わせがマッチせずズレてしまっていたなら, 不適正な神経筋的反射が生じ, 睡眠時歯ぎしり・食いしばりなどが生じて, 歯のすり減り・歯冠破折・知覚過敏・歯冠破折などが惹起され, 結果歯を失う危険性が生じる. 機械任せのマウスピース矯正で一番危惧される点です. 入れ歯の大家小林義典教授の屈強なラグビー部の検体を用いた, 100  ミクロンの早期接触と100 ミクロンの”ズリッ“と滑る噛み合わせを付与した実験で, “精神的に立ち直れない事象が生じた事は論文には書けなかった”とする結果は歯科界においてあまりにも有名です. ”チョットくらいいいじゃん“ ではなくて, 単位面積に対し反比例して働くのが応力の特色です.

ソフトリテーナ
歯を動かす治療後1年間使用する当院のソフトリテーナと他院のホーレータイプの比較 後者が終日使用に対し8~10時間の使用でOK

さて, 矯正動的治療=矯正治療において2年間に及ぶ実際に歯を動かしてゆく治療が終了しました. いまだしっかりと固定していない歯を後戻りしないように1年間保定してゆかねばなりません. 世界中の通常の矯正オフィスでは, 上図右に見られる, 歯周病の固定にも用いられるホーレータイプのリテーナを使用します. ところでこれは24時間使用です.
カマクラデントフェイシャルオーソピディクスで用いられるのは吉井修氏考案のSR = ソフトリテーナです. 保定能が高いためデブレース=矯正装置の撤去直後から10時間で大丈夫. 4ヶ月からは夜間睡眠時8時間でOKです.