広島県では,学校検診の際に,矯正治療中の学童に対して・・・本年度から、歯並び(歯列・咬合の健康診断)の判定基準において、上図のように統一するよう歯科医師会を通じて通達があった.
・・・として blog 投稿された広島県で心ある医療を心がけていらっしゃるこの院長先生は・・・
“大切なことは、学校における歯科健康診断での判定は、矯正治療の必要性を判断するということではない。将来、口腔の健康、全身の健康にとってどのようなリスクが考えられるかを、学校保健教育の視点から教育し、認識させることが必要である。”
・・・とする行政側の通達を,
“歯並びが悪いと聞くと、どうしても”見た目”だけに関心がいきがちであるが、そのリスクやデメリットが存在することを良く理解したい。”
・・・と結ばれている.
・・・つまり,これら成長期にある子らの将来の永久歯咬合のあり方を,この時点で見極めることは専門家に取っても細心の注意を払うべき点であるが,一般歯科医の介入では,さらに混迷を深め,正常咬合に誘導することが難しく,そのほとんどにおいて “価値にある本当の矯正治療” ・・・がおこなわれていない現況にある・・・ということ.
この現象は,カープやもみじ饅頭・・・とは異なり,広島県だけの問題であるわけではない.他府県の行政も早くこのところに気づき改善してゆかないことには,ますます健康被害が蔓延してゆくことだろう.矯正学における知識も技術も経験も乏しいGP= 一般歯科医が矯正治療をルティーンに診療にとりいれだした昨今.専門医会の調査では,適切な治療が施されている割合は10人のうち一人か二人と言われている.
現在わが国で行われている不適切な矯正治療において,もちろん一部であるが,こころないGP= 一般歯科医によって,どのような形で利益誘導がなされ,どのような意味のない装置に数十万の費用が課金され,どのような顛末をもたらしているのか,以降数夜に渡って明らかにしてゆこうと思う.
ここでも安心・安全の矯正歯科医療に一躍買うのが,ここ数日紹介してきているセファロ=頭部エックス線規格写真.まず次回はテーマである”C) 成長量・アゴの成長発育方向の判定”・・・から説明してゆこうと思う.