赤ちゃん・・・って4頭身ですよね!・・・もしそのまんまのプロポーションで育っていったら,4頭身のおとなになってしまいます.
身体各部は,ディファレンシャル・グロース・・・といって,成長量もタイミングも異なります.
矯正歯科 鎌倉 : 山本一宏 日本歯科専門医機構認定 矯正歯科専門医 : カマクラデントフェイシャルオーソピディクス 山本歯科・矯正
(矯正歯科専門医による価値ある本当の矯正治療を湘南に求めて)
赤ちゃん・・・って4頭身ですよね!・・・もしそのまんまのプロポーションで育っていったら,4頭身のおとなになってしまいます.
身体各部は,ディファレンシャル・グロース・・・といって,成長量もタイミングも異なります.
広島県では,学校検診の際に,矯正治療中の学童に対して・・・本年度から、歯並び(歯列・咬合の健康診断)の判定基準において、上図のように統一するよう歯科医師会を通じて通達があった.
・・・として blog 投稿された広島県で心ある医療を心がけていらっしゃるこの院長先生は・・・
“大切なことは、学校における歯科健康診断での判定は、矯正治療の必要性を判断するということではない。将来、口腔の健康、全身の健康にとってどのようなリスクが考えられるかを、学校保健教育の視点から教育し、認識させることが必要である。”
・・・とする行政側の通達を,
“歯並びが悪いと聞くと、どうしても”見た目”だけに関心がいきがちであるが、そのリスクやデメリットが存在することを良く理解したい。”
・・・と結ばれている.
・・・つまり,これら成長期にある子らの将来の永久歯咬合のあり方を,この時点で見極めることは専門家に取っても細心の注意を払うべき点であるが,一般歯科医の介入では,さらに混迷を深め,正常咬合に誘導することが難しく,そのほとんどにおいて “価値にある本当の矯正治療” ・・・がおこなわれていない現況にある・・・ということ.
この現象は,カープやもみじ饅頭・・・とは異なり,広島県だけの問題であるわけではない.他府県の行政も早くこのところに気づき改善してゆかないことには,ますます健康被害が蔓延してゆくことだろう.矯正学における知識も技術も経験も乏しいGP= 一般歯科医が矯正治療をルティーンに診療にとりいれだした昨今.専門医会の調査では,適切な治療が施されている割合は10人のうち一人か二人と言われている.
現在わが国で行われている不適切な矯正治療において,もちろん一部であるが,こころないGP= 一般歯科医によって,どのような形で利益誘導がなされ,どのような意味のない装置に数十万の費用が課金され,どのような顛末をもたらしているのか,以降数夜に渡って明らかにしてゆこうと思う.
ここでも安心・安全の矯正歯科医療に一躍買うのが,ここ数日紹介してきているセファロ=頭部エックス線規格写真.まず次回はテーマである”C) 成長量・アゴの成長発育方向の判定”・・・から説明してゆこうと思う.
さて
昨 blog に引き続き
”骨格性上顎前突不全症例2)”
・・・について語ってゆこうと思います.
①主訴 : 歯が出ている
②診断名あるいは主な症状 : 骨格性上顎前突・右上6欠損の不全症例
③年齢 : 24歳2ヶ月
④治療に用いた主な装置 : エッジワイズ装置・ヘッドギア
⑤抜歯部位 : 上下左右第一小臼歯・上顎左側第一大臼歯
⑥治療期間 : 2年8ヶ月
⑦治療費概算(外税) : 初診料 ¥5,000 診断料 ¥50,000 基本料 ¥840,000 処置料 ¥7,000
⑧リスク副作用 : 所見無し
上に掲げた写真は,矯正動的治療= 実際に歯に装置をセットして歯を動かしてゆく期間,・・・が終了して直後のものです.実はこの患者さんウエブサイトで当院を発見し”わたしみたいな歯の出た人が治ってる!”・・・って受診されました.
こちらは本症例での動的治療期間2年8ヶ月の間におこった歯と骨の位置の変化.セファロは,耳の穴を固定して撮影する規格写真ですので,治療前後の2枚を重ね合わせてコンピュータ分析することによって,どこがどのように治ったかが一目瞭然で分かるのです.
この症例では初診時 10mm あったOJ= オーバージェット= 前歯の水平的開きが,矯正治療終了後には,理想的な 2mm に減少しました.上に掲げたセファロの重ね合わせからも約歯2本分の前歯の後退がおきたことがわかります.
矯正治療前後の笑顔の比較です.患者さんにはとても満足いただきました.
当院症例番号7172
氏名 : HIM さま
性別 : 女性
①主訴 : 歯が出ている
②診断名あるいは主な症状 : 骨格性上顎前突・右上6欠損の不全症例
③年齢 : 24歳2ヶ月
④治療に用いた主な装置 : エッジワイズ装置・サービカルヘッドギア・J-フックヘッドギア
⑤抜歯部位 : 上下左右第一小臼歯・上顎左側第一大臼歯
⑥治療期間 : 2年8ヶ月
⑦治療費概算(外税) : 初診料 ¥5,000 診断料 ¥50,000 初診料 ¥840,000 処置料 ¥7,000
⑧リスク副作用 : 所見無し
指しゃぶりや舌突出癖で歯が動くことからもわかるように,歯に装置をつけて,ワイヤーを通せば,誰にでも歯を動かすことができます.でもそれが診断通りにブレずに進行しているかどうかは術者にしかわかりません.
歯の矯正をされるなら,どの歯をどのようにしたいのか?目の前にいるドクターが,それを治してゆく知識・技術・経験があるのか,初診時に聴いておくことが大切です.
タクシーに乗って,行き先を告げずに黙っていたら,運転手はどこにゆけばいいかわかりません.
タクシーに行先を告げても,その場所を,土地勘のない運転手が知らなくても,行き着くことはできません.・・・でもナビ設定をして,検索画面に目的地が表示されれば,辿り着くことができます.
矯正治療におけるセファロ= 頭部エックス線規格写真とは,このナビのような設備です.しかし,小部屋ひとつ分の大きさで,設備に一千万超かかるので,主に歯科大学か矯正歯科医にしかありません.
セファロの分析から分かることのひとつに”矯正治療における抜歯非抜歯の判定”・・・があります(より詳しい抜歯・非抜歯の議論につきましては過去ブロこちら矯正歯科における抜歯治療と非抜歯治療・中立の立場からhttp://www.dentfaco.com/dentfaco_extnon.html・・・をクリック)
今回は2016年に専門医会で発表した症例
「骨格性上顎前突不全症例」・・・から
矯正治療でなぜ抜歯が必要なのかを語ってゆこうと思います
当院症例番号7172
氏名 : HIM さま
性別 : 女性
①主訴 : 歯が出ている
②診断名あるいは主な症状 : 骨格性上顎前突・右上6欠損の不全症例
③年齢 : 24歳2ヶ月
④治療に用いた主な装置 : エッジワイズ装置・サービカルヘッドギア・J-フックヘッドギア
⑤抜歯部位 : 上下左右第一小臼歯・上顎左側第一大臼歯
⑥治療期間 : 2年8ヶ月
⑦治療費概算(外税) : 初診料 ¥5,000 診断料 ¥50,000 初診料 ¥840,000 処置料 ¥7,000
⑧リスク副作用 : 所見無し
口腔内ゴムの種類 : Cl II short
保定装置 : 上顎 : ソフトリテーナ,下顎 : ソフトリテーナ
診断時の特記事項 : オーバージェット(前歯の水平方向の開き)10mm の骨格性II級症例.右上第一大臼歯欠損.上下前歯に軽度の叢生(デコボコ)が見られる.
治療経過 : Kloehn type ヘッドギア(写真男性と同型)をセットし,7|7 が手前に動いてこないようにホールドした後,口腔外科医に左上第一大臼歯抜歯依頼しました(反対側が欠損していたためバランスを取るためこれは上アゴを小さくしてゆくために有利).
上下歯列にエッジワイズ装置装着.形状記憶ワイヤーによりレヴェリングを開始.utility arch によりレヴェリングと同時に vertical control をおこなった.
(今回の患者さんのような目立たない透明な装置とホワイトワイヤーではありませんが同じ当院のMEMOシステム=レベリングと縦のコントロールが同時進行)
約3ヶ月経過時点で上顎左右第1小臼歯を抜歯.
その後5ヶ月で下顎左右第1小臼歯を抜歯.
当院開発のclosing loop を付与した Indiana 大学方式のαβベンドを組み込んだアーチで,アンマス・リトラクション(犬歯から犬歯までの一括移動)した.
インターディジテーションの確立のため,アイデアル・アーチによるディテーリングをおこなった.
症例の評価・予後 咬合は安定している.
(MacOS デスクトップピクチャー木も電信柱も直立している)
今回の症例では,主訴である “歯が出ている” 点を改善しなくてはならない.前方位をとる前歯を後退させるためには,外科手術で上顎骨全体を後方移動させるか,抜いた歯のスペースを詰めるしかない.
また本症例では,下の前歯も15°ほど前傾している.ツイードによる抜歯基準では直立していることが大切.
実は
“抜歯・非抜歯・・・の議論”・・・は学会レベルではもう決着がついています.
2000年第59回の日本矯正歯科学会大会において,矯正治療黎明期20世紀初頭の著名な矯正歯科医であるDr. Calvin S. Case の言葉を引用して語った言葉をもって,日本矯正歯科学会としての統一見解としたようでした.すなわち,”The failure to extract teeth when demanded is quite as much malpractice as the extraction of the teeth when not demanded.(必要なときに抜歯しないでいるのは,抜歯をしてはいけない症例で抜歯をするのと全く同様,間違った治療だ.)”
数年前の大会でも質問に立った認定医ではない会員が議論を“抜歯・非抜歯”・・・にもってゆこうとしたところ,座長によって遮られる一面がありました.現時点で,学会レべルの議論はエビデンスをベースにしています(Evidence based medicine).学会レべルで議論に決着がついているにもかかわらず,非抜歯論を振りかざすというのはまさしくエンピリカル= EBMについては= http://www.dentfaco.com/dentfaco_sos.html・・・をクリック!
当院における2年8ヶ月の動的治療期間でフィニッシュした女性骨格性上顎前突不全症例について初診時から・試料採取・診断・治療方針の立案まで語ってまいりました.だいぶ濃〜い内容だったので疲れちゃったかな?最後までお読みくださりありがとうございます.矯正治療結果につきましては次回の blog でお伝えしてまいります.
セファロの目的 A-1)形態分析による矯正歯科診断
写真は宅のエルチェ号=物の本によるとシーズーは3〜6kg・・・とありますが10kgに届く超巨大シーズー
犬では受け口とか下顎前突とか言わずアンダーショットと呼ぶ習わしですが実に 15mmにもなんなんとする下アゴの出た状態
ところで質問ですがこのエルチェ号
正解は : なんでもチベットでダライ・ラマがいつまでも赤ちゃんのように可愛かったらいいだろうと思い上アゴの小さなお母さんを何世代にも掛け合わせて結果相対的に眼が大きく見えるようになってこのような顔になったらしい
少し巫山戯た例えだと怒られそうですがヒトの受け口をセファロ分析から診断する説明にちょうどいいと思い使わせてもらいました
セファロ分析からの診断では顎態をデンチャー・パターン(歯)とスケルタル・パターン(骨)・・・にわけて1)下の歯が出ているのか?2)上の歯が引っ込んでいるのか?3)下アゴが大きすぎるのか?4)上アゴが劣成長なのか?を角度的(°)距離的(mm)に判定します.
セファロも撮らない矯正では大きく突出した下アゴを追うようにして劣成長な上アゴから少しでも届けとばかりに前方に傾斜した前歯をさらに前傾させてしまう危険性を伴います
歯も生き物ですから植木鉢から引っこ抜いた植物がすぐに枯れてしまうように骨の裏打ちをはずれてしまえば失活してしまいます
矯正治療は矯正歯科医か大学を頼ったほうが無難です
セファロは・・・ 1931年に
元祖矯正歯科医=オーソドンティスト
エドワード・アングルが創立した
“アングル・スクール・オブ・オーソドンティア”
・・・の学徒だったホーリー・ブロードベントにより
AO誌=アングル・オーソドンティスト
・・・に掲載された“新たなレントゲン・テクニックとその矯正歯科への応用”
・・・なる論文を持ってその嚆矢とします
ブロードバンドではありませんのでお間違いなく
ブロードベントは
当時国会議員で
財閥だった
ボルトンの資金援助を得て
(またご令嬢もいただいて)
この矯正歯科学の輝く金字塔とも言える
セファロの研究を完結させました
患者さんの左右の耳の穴を
イヤーロッドで固定し
1.5mの距離にある管球から
規格写真として撮影します
そして
骸骨上の
でっこみ・ひっこみに
S点
N点
A点
B点
Po点
Or点
・・・などの計測点としての名称を与えて
同一個体では
その経年変化である成長発育の方向と量
また他の個体と比較して
いい噛み合わせ集団と
一体どこがずれているのか?
・・・を数値的にわかるようにしました
我が家の新築を頼んだら
図面もなしにいきなり柱を立て始めた
・・・なんてことは絶対ないはず
生きた歯を動かして行く
矯正歯科治療
ぜひセファロ装置を常備した
矯正歯科医か
歯科大学・大学歯学部
・・・を受診下さい
計りもしないで歯を動かせば
歯はダメになります
下手をすれば骨の器を飛び出して死んでしまいます
次の記事からはシリーズでセファロの実際の使い道について述べてゆこうと思います.
セファロは・・・頭部エックス線規格写真のことです.
矯正歯科治療をおこなってゆくためには
きちんとした診断をおこなってゆかなければなりません.
そのために一定に規格のもとに
撮影されるレントゲンがセファログラムです.
日本語では頭部規格X線写真とよばれます.
X線管球から 150cm 離れたところに被験者の正中矢状面 (頭を左右にスッパリ切った平面)がくるようにして,そこから 15cm のところにフィルム面がくる規格写真です.
耳の穴を固定して撮影する規格写真なので,その患者さんの属する人種,年齢,性別の基準値と比較検討して,どこがどれだけずれているかを判定することができます.
また同一個体では,縦断的発育量・発育方向を判定することができます.
小さな部屋ひとつ分が必要となります.
そのため主に大学や矯正歯科医にしかないことが多いです.
この条件のもとに撮影されたセファログラムを人類学的に定義された計測点・計測平面をもとにコンピュータ分析して,矯正歯科治療方針を決定してゆきます.(セファロ撮影しました・・・けれど分析はしてません,これもX )
セファログラムの分析は
矯正治療をおこなってゆく上では
必須の過程です.
唇顎口蓋裂や各種症候群,外科手術を伴わなければ不可能な顎変形症など, 一部の症例では,施設基準を充たした歯科医院・歯科大学 などで健康保険で治す事か可能になってきておりますが,(当院でも院長・医院・歯科衛生士すべてにおいてこの基準を充たしております) 2006年度の改正からセファロ撮影装置が必須条件に加えられております.
これをおこなわないで矯正治療を開始することは
危険を伴うといわざるを得ません.
セファログラムを分析することによって,矯正の診断をして治療方針がたつばかりでなく,一定の規格でレントゲン写真の撮影が可能になるため,頭蓋顔面の成長発育の経年的な様相を調べたり,矯正の治療効果を判定したり,外科矯正の際のペーパー・サージェリー=模擬手術をおこなったりすることができます.矯正治療中には治療効果の判定・治療前後の重ね合わせによって,どこがどのように治ったかがわかります.
また,わたしたち矯正歯科医は E-Line に代表される顔の美しさを判定するための基準を持ち合わせております.
セファロなしの矯正治療は,六分儀もコンパスもない航海であり,レーダーなしのフライトであり,土地勘のないタクシー運転手です.
合挽き200g ちゃんと測りますし,図面もなしに家を建てることなどあり得ません.
“私どもの工務店では,30坪の土地を購入くださったら50坪の平屋を建ててご覧にいれます”・・・は嘘だし,県の会報が言うように,そもそも全ての症例でセファロ分析をしている矯正専門の団体が,“専門医の団体の調査での平均抜歯率は57.4%.これと比較して大きく異なる場合は抜歯基準を見直すべき”・・・としているにもかかわらず,全ての症例が非抜歯と謳っているのはおかしな話.大相撲でも入幕に八百長が行われたことを見抜いたのはアメリカの統計学者でした.日常の勝敗の比率と大きくかけ離れていたのです.
クリーニング屋の看板があればどこにだしてもキレイになって帰ってくるのは当たり前ですが,こと現段階でのわが国の矯正治療では,残念ながら ‘矯正歯科’・・・の看板があっても治療の成功は必ずしも望めません.歯科・矯正歯科などと矯正歯科の比重を50%も看板に掲げているにもかかわらず,学会認定医等何の公的認定も受けていないところも存在し,セファロもなしに矯正治療を行なっている場所もありますので注意が必要です.現段階の日本においては歯の治療は歯科のみ看板で矯正歯科の併記がないところ.歯の矯正は矯正歯科のみで歯科の併記がないところを受診するのが無難でしょう.
前回お伝えした矯正歯科専門医会・・・は,わが国において価値のある本来の矯正治療の姿をひとりでも多くの国民に知っていただくことを目的として2000年に発足しました.
同会の調査でGP= 一般歯科医による矯正治療では,10人の受診に対し,ひとりかふたりしか適切な矯正治療が施されていないことがその理由です.もちろん法的に言えば歯科医師でありさえすればだれでも矯正治療をおこなっていいのです・・・が,諸外国では歯科医師免許を取って,卒後教育としてさらに3年から5年の研修を経て,はじめて矯正歯科医= オーソドンティスト(orthodontist)・・・として開業します.そして,8割のひとが矯正歯科医を受診します.残りの2割が一般歯科医を受診します.ところがこの比率がわが国では逆転しているのです.
以前は歯の治療はデンティスト(dentist), 歯の矯正はオーソドンティスト(orthodontist)・・・として棲み分けができていたのですが,ここのところ,中学生の時点でふたりにひとりにムシ歯がないといった口腔衛生習慣の確立とコンビニの2倍ともいわれる同業者の林立から,それまで何の勉強も何の修行もしてこなかった歯科医たちが見よう見まねで高度な専門性の伴う矯正治療に手を染めるようになりました.同じような専門分野であるインプラントでは,講習会に出なければプロが使う材料を販売しないような風潮があるのですが,矯正材料の業界では本来専門家が用いる矯正材料や整形材料を誰にでも売ってしまいます.さらにはインビザラインに代表される誰にでもできるマウスピース矯正の登場で混迷はさらに深まっております.
もちろん一般歯科医の中にはニューヨークまで矯正の勉強に行ってしまうほどの熱血漢もいるのですが,10人に対しひとりかふたりしか適切な矯正治療が施されていない現状では,一度始まってしまえば2年先まで結果がわからない道程です.
“何年経ってもおよそ歯が動いているとは思えない”
“えっ!もうこれで終わり?”
・・・キレイになるって言ったのに・・・
“口がどんどんとんがってきて猿やカッパを思わす顔になってしまったきてしまった”
・・・や
“歯は並んできたものの全部の歯がしみてきてしまった”
“頭が割れるように痛くなってしまった”
・・・などのお口の中だけに留まらず全身的健康被害も!
・・・でもあなたがやめると言ったんだから返金は有りません
騙されたとわかるのは2年も先でそのほとんどが泣き寝入り.ついに消費者庁長官をして,”これ以上返金トラブルが多いならエステ扱いにするわよ!”・・・といったところまで来ています.アメリカではトップ100ジョブ中1位を飾りさらにそのうちでも資格を取る事が大変な矯正治療がです.きちんとした知識を持った賢い医療消費者であってください.
矯正治療に失敗して矯正歯科医に転院してくる患者さんに聞いても,そのほとんど全てが治療前にセファロを撮っていないか,撮ったとしても分析が行われていないかのどちらかです.本物の矯正治療を見分けるコツはどうもセファロにあるようですので,これから読者の皆様と一緒に矯正歯科の森に踏み入ってみませんか?ちょっと専門的ですが,わかりやすく説明させていただきますので,この素晴らしい診療科の片鱗でも知っていただければ幸いです.わからないことがありましたらどうぞお遠慮なくトラックバックしてくださいね!
メニューは以下の通りです.(後日以下の123をクリックいただくことで記事にジャンプできるようになります)
多くの日本における矯正歯科医が
Vari-simplex だの
Bio-progressive だったり
将又
McLoughlin だったりと
アメリカの有名な先生の方法そのままで
治療しているなかで
当院= 矯正歯科鎌倉 dentofaco
・・・では
院長: 山本一宏が創案した
MEMO mechanics= Minimum Essential Mechanics in Orthodontics
・・・で本格的な= corrective
矯正治療がルーティーンに行われております
MEMO法は
真の日本人のために
日本人によって開発された
日本の方法です
・・・とはいうものの
やはり矯正の先進国
アメリカで
バーストンがインディアナ大学で開発した
セグメンテッド・アーチ・テクニックが
その下敷きにされているところは前掲した
リケッツのBio-progressive
・・・と源流を同じにしていると言って過言はないでしょう
(セグメンテッドアーチテクニックの創案者インディアナ大学バーストン教授)
わたしは
バーストンがコネチカット大に移ってから
インディアナ大学に就任した
ハリソン・フォード並みにかっこいい
その後の教授
ユージーン・ロバーツに
この方法を習いました
(著者が受講したセグメンテッドアーチテクニックコースの主宰インディアナ大学ユージン・ロバーツ教授)
もちろんだから
“この方法でやれ”
・・・とおっしゃるなら
寸分違わず
あなたのお口の中で
この方法
“セグメンテッド・アーチ・テクニック”
・・・を展開させることもできます
・・・ところがこの方法
確かに理詰め
“それまで定性的だった矯正治療を
きちんとした数式で定量化した
・・・”のははっきり言って
バーストンの功績のおおきなひとつですが
(可撤式矯正装置を用いた顎顔面整形歯科の成書の上に”セグメンテッド・アーチ・テクニック”で用いるセグメンテッドアーチを並べてみました= この日本の地でトム・グレーバーのライフワークだった顎顔面整形歯科とバーストンのバイオメカニクスが合体し真の日本人のためのMEMO矯正法が生まれました)
この方法
上下の歯列を前と左奥
右奥の6っつに分け
それぞれに
小さな針金=セグメントテッド・アーチ
・・・か入り
さらにそれらをユーティリティー・アーチが結び
歯列の内側にはリンガルアーチが
それぞれを補強していて
合計10本もの針金がお口の中に入るんです
これではちょっとバルキー
・・・ということで
チューブ・ブラケットはそのままで
できる限り3本以内のワイヤーで
この素晴らしい方法を表現できないかと
1日100名以上の矯正患者さんが来院した
小田原旧”曽根矯正歯科”での
修行時代著者によって考案されたもの矯正法なのです
その特徴は
1)レヴェリングとヴァーティカルなコントロールを同時に行う
=つまり
矯正法にも生け花同様多くの流派があって
ビートルズの歌で有名な
アリゾナ州ツーソンにある
矯正治療における最大流派
ツイード・ファウンデーションはじめ
他の流派
そのほとんどが
二回に分けて行う
レヴェリング=すなわちデコボコした歯をまっすぐに並べてゆく過程
・・・と
ヴァーティカルなコントロール=閉じてしまった
あるいはロックされた(鍵をかけられた)
下アゴを
咬合を挙上させることによって
生理的な正常な位置に解放させる
・・・この二つを同時に行なってゆくのに特徴があります
つまり矯正におけるビッグネームたちが考案した他の方法と比較して
約3ヶ月の治療期間の短縮ができる
・・・ということ
2)2種類のリトラクション・ループを使用
インディアナ大学
アーリーアメリカンの
ナンダ教授の製品化もされているマッシュルームループ
我が師予五沢文夫氏のVループ
ツイード派ブルループ
・・・など
他の全ての矯正法で
一種類のループでおこなわれる
リトラクション
MEMO法では
ゴルファーが
ウッドとアイアンを持ち替えるように
最初は
大雑把にたくさん歯をを動かす
カマクラジーンループ
次に
仕上げに向かい歯を
少しづつ動かす
猫の手の形の
ポーループ
・・・この2種類のループを使って
アン・マス= EnMasse= 一塊として
つまり
他のほとんどの方法では
犬歯と切歯を二回に分けて動かしてゆくのに対し
いちどきに前歯の後方移動を行ってゆきます
ここでまた
他の方法と比較して
6ヶ月前後の治療期間の短縮が図れます
でも
治療費は
国立大に準ずる
合理的な設定をさせていただいているため
どなたでも治療を受けることができます
治療費内容は
“はじめのご挨拶・矯正歯科鎌倉 DENTOFACOと院長:山本一宏の紹介”・・・にジャンプ
https://dentofaco.sixcore.jp/dentofaco/
・・・に掲げた通りです
画像説明 :
①主訴 : 歯が出ている
②診断名あるいは主な症状 : 骨格性上顎前突
③年齢 : 18歳9ヶ月
④治療に用いた主な装置 : エッジワイズ装置・ヘッドギア
⑤抜歯部位 : 上下顎左右第一小臼歯
⑥治療期間 : 3年9ヶ月
⑦治療費概算(外税) : 初診料 ¥5,000 基本料 ¥720,000 処置料 ¥7,000
⑧リスク副作用 : 所見無し
ヒトの顔の骨の80%が,歯が植わっている骨であり,矯正歯科・顎顔面整形歯科治療で,セファロ分析からの診断・治療方針の立案をして,美の基準通りに上下の前歯をコントロールしてゆけば,自然と顔かたちが美しくなる事を示す2番目の症例です.
2018 10/31 から,3日間パシフィコ横浜で開催される日本矯正歯科学会国際大会で “3 decades of Dentofacial Orthopedics in Japan (日本における顎顔面整形歯科の30年)”として発表を予定しております.ちょっと困った患者さんで,矯正歯科治療が受験に重なり,21回におよぶ当日キャンセル・無断キャンセル,16回におよぶ装置の破損から,当初の予定治療期間を延長し,3年8ヶ月の矯正歯科動的期間(歯に取り外しのきかない透明の装置を貼り付け実際に歯を動かした期間)でフィニッシュしました.顔貌の著しい変化が起きたことがわかります.なお本症例もひとつ前の症例同様,平成29年5月30日に施行された改定個人情報保護法に則って,患者さん本人の了承の上公開しております.